【読書記録】建築史-3(近代建築史〜現代建築)
「建築史」の読書記録です。
こちらは、科目「建築史」の教科書になっています。
「日本建築史」「西洋建築史」があって、最後に「近代建築史〜現代建築」の内容になります。
この章では、18世紀〜20世紀の建築史が書かれています。
時代背景として、産業革命が18世紀後半から19世紀前半に英国で起こりました。産業革命は、政治・社会・文化の変化も起こし、建築に対する社会の要求も大きく変化しました。
工場の建築では、作業能率を上げるために壁や柱の少ない広い空間が求められました。都市においては、敷地を有効利用できる高層建築の重要性が増してきました。
こういったニーズに応えるために、効率の高い骨組構造が発達しました。できるだけ安価に建てるために、鉄・ガラス・セメントなどの新しい建築材料をつかった、鉄骨造や鉄筋コンクリート造などです。
以下、用語のみ箇条書きにしておきます。
・アールヌーボー、ウィリアム・モリス、工芸運動(アーツ アンド クラフト)
・各国の新芸術運動、曲線様式、ガウディ
・近代建築の造形的開拓、オット・ワグナー、ゼツェッシォン
・鉄筋コンクリート造の開拓、トニー・ガルニエ、ペレー兄弟
・工業主義的近代建築の造形理論、デ・スティール、バウハウス、エスプリ・ヌーボー、ル・コルビュジェ
・国際建築の発展、シアム(近代建築国際会議 CIAM)、戦災復興、量産住宅、最小限住居
日本の近代建築〜産業革命と洋風建築
日本においては、19世紀中ごろから、江戸幕府などによって欧米の技術を取り入れることが進められました。明治維新(1868年)後には、新政府によって、さらにその流れを強めていきます。
外国人建築家、技術者の招へいによって、西洋建築の技術が日本に根付いていきました。
以下、用語のみ箇条書きにしておきます。
・洋風建築の伝来、外国人技師の活動、日本人建築家の育成、ジョサイア・コンドル、工部省 造家学科の設立
・耐震建築構造の発展、関東大震災、分離派建築会
・第二次世界大戦後、都市問題、都市計画
近代になると、産業革命・技術革新、社会構造の変化、グローバル化、世界大戦、などの時代背景が、建築にも大きく関わっていることが分かります。
巻末には、1960年代〜2000年までの「現代建築」のエポック的建築が紹介されています。カラー写真と解説があって、読みやすいです。
全体の感想です。
今回、建築の歴史を初めて勉強しました。何も知らなかったので、「美術と建築って関係あるんだ〜〜」からのスタートでした。
私の建築に対するイメージは、建築=実用的な建物(住む家など)でした。この本を読んだ中で、造形美や建築様式、権威の象徴、モニュメント、建築技術の挑戦的なもの、都市計画など、建築はもっと幅広いものなのかなあと、感じました。
課題レポートのためにも、色々な本を読んでもっと勉強したいと思います。
ではまた。